遺伝子組み換え製品の表示方法変更と遺伝子組み換え作物が及ぼす影響

食品表示

遺伝子組み換え作物は危険なのか

遺伝子組み換え作物は、人体に悪影響を与えるイメージを持っている方が、多いと思いますが、現在の世界の作物全生産量に対する遺伝子組み換え作物の生産割合は、2018年では、トウモロコシで約3割、大豆で約8割が遺伝子組み換え作物で栽培されています。そして実際に日本に遺伝子組み換え作物が大量に輸入され、消費されています。

結論から言えば、長期的視点での影響は、まだ、解明されていませんが、遺伝子組み換え作物が直接人体に及ぼす影響はかなり低いと思います。

私たちは、毎日、遺伝子組み換えでなくてもたくさんのDNAを食物から摂取していますが、異変はありません。食物としてとる場合にはDNA として作用しないからです。

遺伝子組み換え製品の表示内容変更

遺伝子組み換え作物由来の製品が2023年4月より、表示内容が変更され、より厳格化されます。

これまでは、遺伝子組み換えの作物と遺伝子組み換えでない作物とを分別管理され、それでもなお、生産流通の過程で意図せず排除しきれなかったものが5%未満であれば、「遺伝子組み換えでない」と表示することが可能でした。

しかし、法改正後は、輸入作物を分別生産流通管理(IPハンドリング)しても、DNAが検出されない場合にのみ「遺伝子組み換えでない」との表示ができないのです。

そこで、遺伝子組み換え作物が及ぼす影響について、改正のポイントともにメリット・デメリットについてお伝えしたいと思います。

遺伝子組み換え作物を導入する目的(メリット)

これまでも、病気に強い、除草剤に対して強いなどの作物を目指して、昔から「掛け合わせ」という品種改良で、行ってきましたが、目的とする品種ができるまでたくさんの交配が必要でした。

これに対し遺伝子組み換えでは、病気や薬剤に強いDNAを持つ別の生物の遺伝子を入れることで、直接作用させることができます。

これにより、品種改良よりも短時間に、特性を持った品種ができるようになりました。

遺伝子組み換え作物が及ぼす影響(デメリット)

遺伝子組み換え作物は薬剤耐性や病気に強い、特性を持つことにより、一般の品種よりも生産性が上がり、収穫量が増えます。

組み換えされた品種が人体に直接及ぼす影響は、100%無いとは言い切れませんが、安全性の試験は行っていますので、アレルギー様物質を含む作物が市場に出回るのは、ほぼ無いと思います。

国内では、組み換え穀物の生産が認められてはいますが、実際には生産されていません。これは、実質の生産を阻害するような障壁があるからです。

また、遺伝子組み換えと異なりゲノム編集という方法がありますが、これは新たに遺伝子を組み込むのではなく、従来の遺伝子を切断する方法なので、安全性審査は不要となっています。

では、人体に及ぼす影響として、懸念されるのは、次の場合が考えられます。

薬剤耐性の作物に対して薬剤を散布した場合に、その薬剤が作物内に吸収されて残留し、二次的に残留薬剤が、人体に及ぼす恐れがあります。

これは、遺伝子組み換えでなくても、起こる問題ですから、輸入時の検査が十分行れていれば防げる問題です。

まとめ

  • 遺伝子組み換えにより、品種改良よりも早く、いろんな特性を持った作物を導入できる
  • 遺伝子組み換え由来のアレルギー様物質は安全性試験でクリアできる
  • むしろ、薬剤耐性により、残留薬剤が及ぼす影響に気を付ける

日本は、大部分を輸入に頼っており、その中には、遺伝子組み換えでない作物と通常の作物を輸出国に対して分別管理するのは、難しい状況です。

作物のDNAが人体に及ぼす影響は低いので、安全性に関しては、組み換えの有無を問わず、輸入毎の通常の検査を行い、確認することで防ぐしかないと思います。

 

 

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