生鮮食品と加工食品の違い(基礎編1/6)

食品表示
先ずは用語の定義から見ていきましょう。
食品表示法では従来からあるJAS法の定義に基づき、区分されています。
「加工食品」とは、「製造」又は「加工」されたもの
「生鮮食品」とは、加工食品及び「添加物」を除き、「調整」又は「選別」によるものを含むとなっています。
さらに細かく見ていきます。
「製造」とは、その原料として使用したものとは、本質的に異なる新たなものを作り出すこと
(例えば、大豆から豆乳を絞り、豆腐を作る)
「加工」とは、あるものを材料として、その本質は保持させつつ新しい属性を付加すること
(例えば、牛肉の表面を炙り、たたきにする)
「調整」とは、一定の作為は加えるが、加工には至らないもの
(例えば、スイカを半分にカットして売る)
「選別」とは、一定の基準によって仕分け、分類すること
(例えば、鶏肉のもも肉とムネ肉を仕分ける、鶏卵をサイズ別に分ける)
単に、単一の魚の刺身や一種類のカットフルーツのように、カットしただけでは加工したとみなされません。
牛や豚などの部位別スライス肉は、店頭で冷凍して売られていることがありますが、これも、加工食品ではなく生鮮食品扱いです。
逆に、魚を開いて天日に干した干物、ドライフルーツなどは単一であっても加工食品扱いとなります。
また、生ものであっても、種類の違うもの同士の組み合わせは生鮮食品ではなく加工食品扱いとなります。
(例えば、イカ、マグロ、サーモンの刺し身盛り合わせ、鶏・豚・牛の焼き肉セットなど)
このように、生鮮食品と加工食品の区別に一見迷うかもしれませんが、食品表示法では明確に分けられています。
なぜ明確に分けられているかというと、生鮮食品と加工食品では、表示すべき義務内容が異なっているからです。
次は、生鮮食品、加工食品別に、具体的に表示すべき内容を見ていきましょう。

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